MSN Messenger Memo

MSN Messenger が SSL 対応となったために、Linux 上のメッセンジャーが使えなくなっていたらしい。
普段 Linux 上では IM を使わないので知らなかったのだけれど、質問されたので、その回避方法。
解決策は2つ。

以下のソフトのSSL 対応バージョンをインストールするとOKだが、 どちらも Vinelinux 2.6 のデフォルト状態ではインストール不可。

aMSN・GaimのSSL対応バージョンについてインストールメモ。

今回使用したソフトのバージョンでは、特に何も設定しなくても日本語OK。

::目次::

aMSN のインストール
 tcl/tk のバージョンアップ
Gaim のインストール
 NSS、NSPR のインストール
 Gaim with NSS のインストール

aMSN のインストール

aMSNのサイト から最新版をとってくる (今は、amsn-0_83.tar.gz)。
本来ならば解凍するだけで使えるはずだが、次のようなエラーで止まってしまう。

$ tar zxvf amsn-0_83.tar.gz
$ cd msn
$ ./amsn
Error in startup script: bad option "map": must be compare, 
first, index, last, length, match, range, tolower, 
toupper, trim, trimleft, trimright, wordend, or wordstart
    while executing
...省略...

調べてみると、aMSN を動かすためには、tcl/tk のバージョンが 8.3 以上であることが必要とのこと。
Vine 2.6 のデフォルト状態でのバージョンは 8.0ja。

よって tcl/tk のバージョンアップを行う。


tcl/tk のバージョンアップ

Download tcl/tk から tcl/tk のソースを取ってくる。

tcl8.4.5-src.tar.gz
tk8.4.5-src.tar.gz

既存の tcl/tk 8.0ja との競合を防ぐために、/usr/local 以下にインストールする。

$ tar zxvf tcl8.4.5-src.tar.gz
$ cd tcl8.4.5
$ ./configure --prefix=/usr/local
$ make
# make install

tk8.4.5-src.tar.gz の場合もインストール方法は同じ。
このバージョンアップさせたライブラリーを用いて aMSN を起動させる方法は2つ。

$ cd msn
$ wish8.4 amsn

とするか、これが面倒な場合は、直接起動スクリプト(amsn)を emacs などで1行目を次のように書き換える。

#!/usr/bin/env wish
↓
#!/usr/local/bin/wish8.4

この場合、./amsn だけで普通に起動できる。
メニューの日本語化、スキンの変更などは aMSNのサイト を参照。


Gaim のインストール

Gaim の最新版を使うためには gtk+2 以上が必要。
Vine 2.6 を gtk+2 へバージョンアップさせる方法は、GTK+2 Memo を参照。
Gaim を SSL 対応させるために、Mozilla Projectの NSS と NSPR を使用。


NSS、NSPR のインストール

Mozilla Project から、NSS (Network Security Services) を取ってくる。
次に、Mozilla Project の FTPサイト から、NSPR (Netscape Portable Runtime) を取ってくる。
FTP サイトでは Linux 用のバイナリがあるので、それを取ってきて解凍、/usr/local へ移動させるのみ。

$ tar zxvf nss-3.9.tar.gz
$ tar zxvf nspr-4.4.1.tar.gz
# mv nss-3.9 nspr-4.4.1 /usr/local

Gaim with NSS のインストール

Gaim のサイト から、ソース (gaim-0.75.tar.gz) を取ってきて解凍。
次のようにコンパイルオプションを付けてインストールすればよい。

$ cd gaim-0.75
$ export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib
$ ./configure --prefix=/usr/local \
--with-nss-includes=/usr/local/nss-3.9/include \
--with-nss-libs=/usr/local/nss-3.9/lib \
--with-nspr-includes=/usr/local/nspr-4.4.1/include \
--with-nspr-libs=/usr/local/nspr-4.4.1/lib
$ make
# export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib
# make install

これで SSL 対応の Gaim がインストールされる。


おまけ

Gaim は起動するたびに gtk+2 のパスをチェックするので、いちいちパスを指定するのが面倒な人は、.bashrc を編集するか、/etc/profile の最後の行に

export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/lib

を追加しておくと楽。変更した場合は、

# source /etc/profile

を忘れずに。

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